校長室だより「自立の丘」№40 令和6年9月6日発行
◆ 芸術の秋第1弾 “狂言”公演
文化庁主催「学校における文化芸術鑑賞・体験推進事業」による,大蔵流「狂言」公演が昨日,本校体育館で行われました。中郷・中妻・御木沢小の高学年児童もいっしょに鑑賞しました。また,数名の保護者や地域住民の方にも鑑賞いただきました。
大蔵基誠(もとなり)氏が率いる4名の能楽師狂言方による,狂言の定番「附子(ぶす)」と「柿山伏」(小6国語の教科書に掲載)が体育館のステージに作られた能舞台上で上演されました。少し難しい言葉遣いであるにもかかわらず,子どもたちは前もって説明を受けたように言い方や所作によって何となく面白さを理解していました。ほほ笑んだり,少し笑いながら楽しく古典芸能の世界を堪能していたようです。
後半は,子どもたちの狂言体験教室でした。「菌(くさびら)」という演目の中で,庭に突然生えてくる,たくさんのキノコ役を13名の子が体験しました。正しい座り方や立ち上がり方,お辞儀の仕方も教えていただきました。子どもたちの鑑賞態度も褒めていただき,大変楽しいひとときとなりました。
◆ 理科自由研究は学ぶ力を高める
2002年に京都市立堀川高校で起きた『堀川の奇跡』という出来事をご存じでしょうか。堀川高校で「探究科」という教科を新しく設置したところ,すぐに国公立大学現役合格者数が前年の6名から106名に急増したという出来事です。以来20年以上,毎年30人以上を京都大学に現役合格させ続けていますので,間違いなく「探究科」での学習が生徒の学力を引き上げていると言えるのではないでしょうか。探究科は,夏休みの理科自由研究と同じように自分でテーマを決めて1年間をかけて自主的に調査研究を進めていく教科です。自分から進んで学び続ける気持ちが重要なのです。
小学校の理科自由研究は「進んで学び続ける気持ち」の素地を身に付けるのに相応(ふさわ)しいと考えて,子どもたちに奨励しました。その結果,子どもたちは期待以上の頑張りを見せてくれました。全校児童の7割にも及ぶ25名が自由研究に取り組んでくれたのです。これは驚くべきことで,私にとっても初めてのことです。自由研究は,保護者の皆様のご協力が不可欠の学習だと承知しております。子どもたちを誇りに思うと共に,皆様に深く感謝申し上げます。将来の研究者も期待しています。