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にっこり 校長室だより「自立の丘」№26 令和6年2月5日発行

◆ 漢字のオススメ勉強法
 先週木曜日に沢石小学校完全漢字検定(3月1日実施)のお知らせをしました。漢字に苦手意識を持つ子どもほど,漢字の勉強をおろそかにしがちです。でもそれは自分に合った覚え方や練習方法ができていないから。漢字は何回も紙に書いて練習するものだという「思い込み」を持っている人が多いですが,漢字を覚えるためにひたすら紙に何回も書いて練習するのは「ウサギ跳び」トレーニングのようなもので,あまりオススメできない勉強法です。以下は現在オススメの勉強法です。
1. 声に出しながら書く
 漢字は読み方から覚えるのがコツ。読み方を覚えてから書く練習をすると,効率よく覚えることができます。さらに,家で学習する際には漢字の読みを声に出しながら書くのもよいでしょう。特に,聴覚からの情報に強い子どもにおすすめです。また,漢字自体の意味や成り立ちを知り,イメージしたり言葉で表したりすることでも覚えやすくなります。上学年は,すでに習っている漢字の組み合わせで語呂合わせをしたり,部首の意味を学んだりするのもおすすめ。「木の上に立って見るのが親」「糸に従うのは縦」「石で皮を破る」など,イメージしやすい覚え方を探し,声に出しながら書いてみましょう。聴覚より視覚からの情報が入りやすい子どもには,見た目で記憶していく方法がおすすめ。たとえば,漢字を輪郭で覚えるという方法。山という漢字なら,山の絵と合わせて覚えるというように,形で記憶するということです。声に出すよりも,こちらの方が得意な子どももいますから,いろいろ試してみてください。
2.へんやつくりを色分けしてみる
 漢字を分解してへんやつくりを色分けする方法もあります。きへんは緑,さんずいは青というように分けて書いてみると,意外とすんなり覚えられることも。回数をこなすのではなく,
一回一回を丁寧に行うことがコツです。
3.意味を考えながら覚える
 漢字の成り立ち,使い方,形や意味が似ている文字など,覚えたい漢字について膨らませていく方法もあります。意味を考えながら覚えれば,単なる作業ではなくなり,楽しみながら学習できるでしょう。好きなマンガ,テレビ,遊びなど,子どもが興味のあることに絡(から)めてあげるのも良い方法です。楽しいことであれば自然と頭に入ってくるはず。生活や遊びなどいろんなことにつなげてみてください。
4.自分でテストを作って解いてみる(今回の完全漢字検定は,この方法を手助けしました)
 漢字を覚えるために,家庭でテストを行うのもおすすめ。このとき,自分でテストを作るのがポイントです。保護者の方が用意するのではなく,子どもが自分で作って自分で解くようにします。いらない紙に文章や単語をひらがなで書き,その横に漢字を書いていくだけで立派なテストになります。自分でテストを作れば,文章や熟語を考える作業ができ,漢字の意味を覚えられます。解くときは,漢字を覚えているかの確認ができます。答え合わせまで自分で行い,わからなかった漢字を集中して復習すれば,効率良く学習を進められます。
5.たくさん書くことにこだわらない
 一つの漢字を繰り返し書いているだけでは単なる作業になってしまい,覚えることにはつながりにくいです。子どもがよくやりがちな1画目を10個,2画目を10個……というような書き方では,覚えるまでにさらに時間がかかってしまいます。書く回数が多ければ覚えられるわけではありません。少ない回数で無理なく覚えるのが効率の良い方法です。