学校日誌

お知らせ 冬にさくタンポポ=ロゼット 12/7

校舎の前の駐車場に,背が低くく,地面を這うように咲いているタンポポがあります。

この状態,春や夏場に見られるような,茎を伸ばし,葉を大きく広げた様子とは違いますね。

このように,多年草や2年草の中には,寒い冬を越すために,地面に葉を大きく広げて,太陽の光を受けながら,省エネして冬を越す植物がいます。

葉を「バラの花」のように広げて,冬を越すこの形を「ロゼット」といいます。

これは「ばらの花形」という意味で、上から見ると放射状に重なる葉が円をつくり、様式化された花模様に見えます。こうすることによって,冬の寒さに耐え,春を待つのです。

こちらは,同じ場所に咲いていた「オニノノゲシ」の「ロゼット」です。

ロゼットをつくる草には、何年も生きている多年草(宿根草しゅっこんそう)と、夏〜秋に芽生えて冬越し、春に開花結実して枯れる二年草(越年草えつねんそう)があります。セイヨウタンポポはほぼ毎年同じ場所に咲く多年草(宿根草)です。オニノノゲシ・ハルノノゲシ等ノゲシは,2年草(越年草)です。

特に,セイヨウタンポポは,春から秋にかけて続けて咲きます。今シーズンは最後のタンポポでしょうが,このように「ロゼット」で冬を越し,春にまた咲くのです。

さらに,外来種のセイヨウタンポポは「単為生殖」といって,受粉しなくても種を作ることができる種類です。爆発的に増えているため,元々の在来種のカントウタンポポやカンサイタンポポより勢力が強く,日本で見るタンポポはほとんどがセイヨウタンポポになってきているようです。

 

中妻小の校舎裏や体育館脇には,春にちゃんとニホンタンポポ(多分カントウタンポポです。エゾタンポポではないですね。)が咲くんですよ。

これは「自慢」です。