
◆ 全国や県規模で見る沢石小の学力
9月6日に6年生には今年4月に行われた全国学力テストの個人票を配付しました。
22日の学級懇談会時には4~6年生に,ふくしま学力テストの個人票を配付します。個人ごとの結果は,その通りですが,学年毎の平均正答率では,どういう状況なのかをお知らせします。全国や県平均を100とした場合の本校児童の正答率を数字で表しました。100より大きくなると正答率が高く,問題をよく解けていたということになります。
なお,県独自のふくしま学力テストは前学年からの学力の伸びが,5・6年生については「レベル」によって分かるようになっています。
全国学力テスト | 6年 全国平均比 | 6年 福島県平均費 |
国語科 | ***(紙媒体で通知) | ***(紙媒体で通知) |
算数科 | ***(紙媒体で通知) | ***(紙媒体で通知) |
ふくしま学力テスト | 4年 県平均比 | 5年 県平均比 | 6年 県平均比 |
国語科 | ***(紙媒体通知) | ***(紙媒体通知) | ***(紙媒体通知) |
算数科 | ***(紙媒体通知) | ***(紙媒体通知) | ***(紙媒体通知) |
全国学力テストの算数科は福島県が過去初めての全国最下位でしたが,沢石小の6年生は好成績でした。しかし,まだ伸びしろはありますので,学力向上が図れる指導や効果的な家庭学習の指導に力を尽くしていきます。
◆ 身近になる中学受験
現在,福島県には2つの県立中学校があります。会津学鳳中学校とふたば未来学園中学校で,共に高校との中高一貫校です。そして,令和7年度に県立安積中学校・高等学校
(仮称)が開校しますので,6年度の冬には中学入試(募集定員60名)が始まります。現在の5年生が6年生の年です。入試ですから結構難しい問題が出題されますが,是非チャレンジして欲しいと思います。
試験は適性検査という各教科の総合的学力を測るペーパーテストと文章の読解力や表現力を測るペーパーテストを1時間ずつ。そして集団面接を行います。裏面(紙媒体のみ)に昨年度の適性検査の一部を掲載しましたので解いてみて下さい。県立中学校が求める学力が理解できます。なお,掲載したのは検査Ⅰの6分の1に当たるので10分程度で解く分量になっています。入試問題なので,6~7割程度正解すると合格できるのではないかと思います。

◆ 人間の体は“水”でできている
今年ほど熱中症を心配した年はなかったかと思いますが,同時に飲料水の大切さにも気付かされました。熱中症の恐ろしさの一つは脱水症状ですが,世界には熱中症以外による脱水症状で命を失う子どもがたくさんいることにも思いを到らせたいと考えました。そこで,全校集会で以下のような話をしました。
魔法の水 ORS(Oral Rehydration Solution)とは何? ◆これは魔法の水と呼ばれているORSという飲み物ですが,飲んでみたいと思う人はいますか?(ここで校長手作りのORS<経口補水液>を飲んでもらいました。)感想を聞いてみましょう。おやおや,美味しくないと言っていますね。でも,このORSを必要とする人がいるのですが,どんな人だと思いますか。実は,開発途上国の子 ども達に必要なのです。開発途上国とは,人々が生活するための「インフラ」と呼ばれる,道路・鉄道・水道・電気・ガス・学校などがきちんと整っていない国々のことで,地球上ではアフリカやアジアに多くあります。 ◆それでは,どうしてアフリカやアジアの子ども達はORSを必要としているのでしょうね。実は,このORSを飲むと体の外に出ていってしまった水分を補うことが出来て,体力を回復させることが出来るからなのです。日本では,もっと美味しくしたORSを熱中症から快復する時に飲んでいます。それは,スポーツドリンクやOS-1等です。 ◆現在,世界中で毎年,およそ660万人の5歳より小さい子ども達が病気や戦争,食べ物が足りないことで亡くなっています。毎日,1万8千人の小さい子どもが亡くなっていることになります。1万8千人というと三春町の総人口(約1万7千人)と同じくらいになります 。こうしていても,世界のどこかで,1秒間に5人もの小さい子ども達が亡くなっているのです。一番多くの子ども達が亡くなっているのが,アフリカやアジアの開発途上国なのです。 ◆アフリカやアジアの子ども達が病気で亡くなっていく一番の原因は何だと思いますか。それは何とお腹を壊す「下痢」なのです。下痢で毎年およそ60万人ほどの子ども達が亡くなっているのです。わずか10日間で三春町の総人口と同じくらいの子ども達が下痢が原因で亡くなってしまうんです。下痢で体の外に水分が出ていってしまって,脱水症状というのになって亡くなってしまうんです。 ◆ここで,脱水症状から命を守ってくれるのが,さっきのORSです。私が特別に作ってきた飲み物だったのです。この命を救う魔法の水のようなORS1リットルは日本で作るといくら位だと思いますか。わずか10円です。水道の水に砂糖と食塩を入れて作りました。なぜ,こんなに安くて簡単に作れるORSがあるのに1年に60万人もの子ども達が下痢で亡くなっているのでしょうか。開発途上国には,飲んで良い安全な水がとても少ないのです。日本では水道の蛇口から,きれいな水がいつも出てきます。しかし,開発途上国では川や池の水,あまりきれいではない井戸の水を利用しています。その水 の中には下痢を起こしやすい,ばい菌が多く生きています。また,ばい菌が多いので,簡単にはORSを作ることが出来ないのです。 ◆日本に住んでいる私たちに出来る事がありそうな気がしますね。ユニセフという世界の国々が力を合わせて創っている集まりが,開発途上国の水道やきれいな井戸を作ること,ORSを送ってあげることなどをしています。機会があれば,ユニセフへ寄附することも,私たちに出来る事の一つかも知れませんね。大人になったらたくさんの寄附を考えて下さい。その他にも,普段の生活で水や食べ物を無駄にしないこととか,ニュースや新聞で世界のことに関心を持つとか,みんなが出来ることは色々ありそうですね。 |

◆ 1学期の再スタート(本校は2学期制をとっています)
長いと思っていた夏休みもお子さんにとってはアッと言う間に終わった感じではないでしょうか。教師も夏休み中に色々やろうかなと考えるのですが,思い通りにならない夏休みに終わってしまうことが多いようです。私などは,そんな夏休みを40回近く,小学生の頃からを加えると55回も繰り返しています。人間って進歩しないなあと感じます。もし,お子さんが充実した夏休みを送れなかったとしても悲観することはないと思います。ですから,心機一転の切り替えも大事なので,夏休み後の初日に以下のような話をしました。
“はじまりの会”の話 ~ 努力することで人は輝く ~ 昨日で長い35日間の夏休みが終わり,今日は,また授業が始まる日です。夏休みに3つのチャンスを生かすように話しましたが,どうでしたか。『学習』『挑戦』『家庭の仕事』の3つのチャンスでした。夏休みで付けた力を生かして自分をぐんと伸ばすのが,これからですから,がんばっていきましょう。 私は今朝,学校に来る時,田んぼを見かけました。登校班で登校する人の中には歩いてくる途中に田んぼがある人もいるんじゃないかな。夏休みの間に稲がずいぶんと大きく成長したことに気づきましたか。 春に田植えをした頃には薄い黄緑色で,あんなに小さく細かった稲が,とても濃い緑色で太くて何本もに増えて大きくなっていました。実は夏休み中に目立たないような小さな花を咲かせ実である米ができ始めているんです。これから秋に向かって稲は花だったところにたくさんのお米を実らせていきます。楽しみですね。 でも,不思議じゃありませんか。あんなに濁った泥の中に生えていて泥の中の栄養を吸い上げているのに,真っ白で輝くような艶(つや)のある,おいしいお米が出来るのですよ。私は不思議でたまりませんでした。でも,夏休み中にあの田んぼの稲を見ているうちに思い付きました。それは人間の努力というがんばりとその人が力を伸ばした輝く姿との関係です。がんばっている姿は,人から見ているとかっこ悪く,濁った泥水のように見えるかも知れません。でも,そのかっこ悪い姿の中で努力して力を伸ばすから,光り輝くような自分になれるのではないかということです。稲の姿とこれから実るお米から,努力とがんばることの 大切さを教えられたように感じました。光り輝くような活躍をする人は,実は人に見られないところで頑張っているものなんですね。出来ないことを「出来ない」というのを恥ずかしがってはいけないし,出来ないことを頑張って出来るようにしようとしている人を「かっこわるいなあ」などとバカにしてはいけません。 今日から夏休みで止まっていた授業が始まります。1学期の始業式にみんなは自分のめあてを立てたはずです。でも,それが自分にとって良いめあてとなった人ばかりではないと思います。いつの間にか忘れてしまった人もいるかも知れません。そこで,自分の学校生活のめあてを確かめたり,見直したりして下さい。その時,1学期の終わり10月6日にどんな自分になっていることが素敵なのかを考えて,めあてを見直すことが大事です。力いっぱいに根から栄養や水を吸い上げて米を実らせていく稲に負けないよう,光り輝く沢石の子どもになるため,今日からの1学期の残り30日間をがんばり通す,めあてという頑張る心のパワーを,44人の全校生が持って欲しいと思います。 |

◆ 成長の夏休みに!
いよいよ夏休みです。子どもが家庭で過ごす時間が多くなりますし,昼食の心配もあるので,ちょっと気の重い親御さんも居られるかも知れませんね。しかし,学校の授業ででは身に付けられない学力,例えば“進んで学習する力”“疑問を解き明かす力”“計画的に続ける力”などを身に付けるチャンスです。以下のような話をしました。

◆ 責任について考える
全国中学生人権作文コンテストに小学生時代に友達にケガをさせてしまったエピソードをモチーフにした作文がありました。子どもの「責任」について考えさせられる作文でした。
【内閣総理大臣賞】 被害者と加害者 それぞれの立場 佐賀県武雄青陵中1年 平木洵太 さだまさし氏の曲に「償(つぐな)い」という有名な作品がある。私が小学生の頃、母が聞かせてくれた話だ。それは,私が過(あやま)って友人に怪我をさせたことがきっかけだった。遊びの中の事故で、決して故意ではなかったが、友人は目のすぐ横を負傷してしまった。……(以下省略) 法務省ホームページ参照 https://www.moj.go.jp/content/001129613.pdf 【参考】 ♫ 償い(つぐない) さだ まさし 詩・曲 月末になると ゆうちゃんは薄い給料袋の封も切らずに 必ず横町の角にある郵便局へ とび込んでゆくのだった 仲間はそんな彼をみて みんな貯金が趣味のしみったれた奴だと 飲んだ勢いで嘲笑(あざわら)っても ゆうちゃんはニコニコ笑うばかり 僕だけが知っているのだ 彼はここへ来る前にたった一度だけ たった一度だけ 哀しい誤ちを犯してしまったのだ 配達帰りの雨の夜 横断歩道の人影に ブレーキが間にあわなかった 彼はその日とても疲れてた 人殺し あんたを許さないと 彼をののしった被害者の奥さんの涙の足元で 彼はひたすら大声で泣きながら ただ頭を床にこすりつけるだけだった それから彼は人が変わった 何もかも忘れて働いて働いて 償いきれるはずもないが せめてもと 毎月あの人に仕送りをしている 今日ゆうちゃんが僕の部屋へ泣きながら走り込んで来た しゃくりあげながら 彼は一通の手紙を抱きしめていた それは事件から数えてようやく七年目に 初めて あの奥さんから 初めて彼宛に届いた便り「ありがとう あなたの優しい気持ちは とてもよくわかりました だから どうぞ送金はやめて下さい あなたの文字を見る度に 主人を思い出して辛(つら)いのです あなたの気持ちはわかるけど それより どうかもう あなたご自身の人生をもとに戻してあげて欲しい」 手紙の中身はどうでもよかった それよりも償いきれるはずもない あの人から返事が来たのが ありがたくて ありがたくて ありがたくて ありがたくて 神様って 思わず僕は叫んでいた 彼は許されたと思っていいのですか 来月も郵便局へ通うはずのやさしい人を許してくれて ありがとう 人間て哀しいね だってみんなやさしい それが傷つけあって かばいあって 何だか もらい泣きの涙が とまらなくて とまらなくて とまらなくて
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子どもは誰でも友達とケンカをすることがあります。ケンカをすることで社会性を身に付けていくとも言えますが、それが暴力に至り相手に怪我をさせると取り返しのつかないことにもなります。特に「目」は人体で唯一,体外に露出している内臓とも言える脆弱な器官です。カッとしたとしても相手の顔に手がいくようなことは避けなければなりません。
最近はテレビや格闘型ゲームの影響なのか暴力的になる子どもが増えているように感じます。学校では暴力を振るいそうになる子には深呼吸や数を数えさせて怒りの感情をコントロールできるよう指導したり,じっくり話を聞いてあげたりしています。

◆ プールの季節到来
3年振りにコロナウイルス感染症に,さほど神経質にならなくて済みそうな水泳授業の時期がやってきました。1年間,眠りについていたプールを市川さん,渡辺さんのお二人の町外部作業員さん,そして児童と先生達が力を合わせて掃除して美しく,よみがえらせました。人手の少ない状況を劇的に変えたのが,地区の佐久間様から借用した高圧洗浄機でし
た。頑固な汚れをすっかり落とすことが出来ました。感謝申し上げます。
学校は簡易水道のため,なかなかプールが満水になりませんが,なるべく早く水泳授業を開始したいと思います。7月20日のプール納めまで水泳に適した日は限られてくると思います。体調を整えて,なるべく多くプールに入って泳げるようになったり,水泳の技能を高めて欲しいと思っています。
かっぱ(河童)を目指そう (6/7 プール開きの話) 今日は待ちに待ったプール開きです。よかったね。でも私は,小学校5年生になるまで泳げなかったので,それまで水泳の授業は楽しくありませんでした。小学校にプールがなくて,遠くの町営プールまで行って,年に何回かしか水泳の授業がなかったからだと自分は悪くないと言い訳をしていました。でも,みんなはプールが学校にあって幸せですね。どうして泳げなかったかは後で泳げるようになった時,分かりました。水は怖くなかった し,水中で目を開けることも平気でした。体を水に浮かせることも出来ましたが,少し泳ぐとすぐに立ってしまうんです。そういう人は居ませんか。実は息継ぎが出来なかったんです。口や鼻を水から出して息継ぎをしているつもりでも空気を吸えていなかったんです。それが水中で息をたくさん吐けなかったからだと気付いてから,すぐに息継ぎを覚えて泳げるようになりました。 ところで,水泳の授業は,なぜ行うのでしょうか。みんなの目標「学び・つながり・つくる」の3つめ「つくる」ですよね。「自ら身体をつくる子ども」のためです。体育として体を丈夫にするためですが,命を守ることにもつながります。間違って池や川,海に落ちてしまった時,泳いで岸や船に戻って来れなくても何分間か泳いで浮いていることができると助けてもらえる可能性がグッと高くなります。将来,自分の命を守ってくれることにもつながる大切な授業ですので頑張って取り組みましょう。 泳ぎの得意な伝説上の生き物に「かっぱ」がいます。河童を目指すような気持ちで泳ぎの練習をしてください。でも,「河童の川流れ」という諺もあります。「泳ぎの得意な河童も油断すると川に流されてしまうことがある」,つまり「あることの専門家でも油断すると失敗するよ」というアドバイスです。水泳で言うと「溺れること」です。気を付け過ぎるぐらい気を付けて水泳の授業を楽しんで欲しいと思います。私も水泳の息継ぎができるようになってからは泳げるようになり,水泳の授業が楽しくなりました。 |
◆ 沢石の子,大活躍
5月25日に行なわれた第4回田村地区小学校陸上競技大会(田村地区・川内村全15校,約400名参加)において沢石の子達が大活躍しました。6年生全員の10人が出場しましたが,次のような好成績でした。
① 男子4×100mリレー(渡邉T・佐久間B・渡辺H・佐久間I・佐久間D)第2位(58秒23)
② 男女混成4×100mリレー(渡辺K・佐久間N・佐久間R・佐久間Y・井堀H)第2位(1分01秒9)
③ 男子100m…佐久間I 第1位(13秒54) 佐久間B 第4位(14秒49)
④ 女子100m…佐久間 N 第5位(15秒96)
⑤ 女子800m…佐久間Y 第2位(2分34秒03…大会新記録)
⑥ 男子走り幅跳び…渡辺H 第7位(3m47)
優勝あり,大会新記録あり,入賞多数そして何と言っても6年生全員の10人が3位までに贈られるメダルを手にしたことが喜ばしい限りでした。ふと,20年近く前に私の娘が田村市陸上大会で女子リレーの補欠として優勝メダルを手にしたことを思い出しました。「この娘は運を持ってるな」とその時は感じましたが,今は「神様が練習を見てくれていたのだろうな」と思っています。練習をよく頑張ったね,みんな。そして練習を見てくれた先生達に感謝です。
また,5・6年生の希望者8名が参加した27日の全国小学生陸上競技交流大会(通称日清カップ)福島県大会田村予選でも8名全員が県大会への出場権を獲得するという好成績でした。力を伸ばして7月2日の県大会に臨んで欲しいです。
◆ PTA奉仕作業に大感謝
日曜日に歴代PTA会長・副会長会の皆様にもご協力頂き,草刈り・草取り作業をして頂きました。お陰で気持ちの良い教育環境に整えられました。ケガ等の報告は受けていませんが,もし何かあったのであれば,PTA安全互助会傷害保険に加入しておりますので,学校まで連絡いただけると幸いです。誠に有り難うございました。
また,学校入口付近の道路沿い法面をまちづくり協会の皆様や富沢六楽会及び富沢長寿会の皆様に草刈りをしていただきました。学校では手の届かない場所ですので,大変助かります。この場を借りて御礼申し上げます。