校長室からお届けします

2023年9月の記事一覧

にっこり 校長室だより「自立の丘」№16 令和5年9月27日発行

◆ 一人一人に適した教育を!
 全国人権作文コンテスト入賞作品に小学校の特別支援学級について書かれた作文がありました。沢石小には,ゆっくりとした学びを支援する『ならなし1組』と気持ちを落ち着かせてじっくりと学ぶ事を支援する『ならなし2組』があります。一人一人に適した教育に力を入れて,全員の“自立”を実現したいと思っています。

 【日本新聞協会長賞】  実を結んだ さくらんぼの木
                       愛知県一宮市立中部中1年 豊島 湊
 ぼくが小学校に入学した時,家の庭にさくらんぼの木を1本植えた。ぼくの住む一宮市は毎年小学1年生にお祝いで入学記念樹をくれるからだ。庭のさくらんぼの木は,毎年花は咲くけれど,実がなることは一度もなかった。・・・(以下省略)

法務省ホームページ参照  https://www.moj.go.jp/JINKEN/pdf/08.pdf

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にっこり 校長室だより「自立の丘」№15 令和5年9月21日発行

◆ 全国や県規模で見る沢石小の学力
 9月6日に6年生には今年4月に行われた全国学力テストの個人票を配付しました。
22日の学級懇談会時には4~6年生に,ふくしま学力テストの個人票を配付します。個人ごとの結果は,その通りですが,学年毎の平均正答率では,どういう状況なのかをお知らせします。全国や県平均を100とした場合の本校児童の正答率を数字で表しました。100より大きくなると正答率が高く,問題をよく解けていたということになります。
 なお,県独自のふくしま学力テストは前学年からの学力の伸びが,5・6年生については「レベル」によって分かるようになっています。

全国学力テスト 6年 全国平均比 6年 福島県平均費
国語科 ***(紙媒体で通知) ***(紙媒体で通知)
算数科 ***(紙媒体で通知) ***(紙媒体で通知)
ふくしま学力テスト 4年 県平均比 5年 県平均比 6年 県平均比
国語科 ***(紙媒体通知) ***(紙媒体通知) ***(紙媒体通知)
算数科 ***(紙媒体通知) ***(紙媒体通知) ***(紙媒体通知)

 全国学力テストの算数科は福島県が過去初めての全国最下位でしたが,沢石小の6年生は好成績でした。しかし,まだ伸びしろはありますので,学力向上が図れる指導や効果的な家庭学習の指導に力を尽くしていきます。

◆ 身近になる中学受験
 現在,福島県には2つの県立中学校があります。会津学鳳中学校とふたば未来学園中学校で,共に高校との中高一貫校です。そして,令和7年度に県立安積中学校・高等学校(仮称)が開校しますので,6年度の冬には中学入試(募集定員60名)が始まります。現在の5年生が6年生の年です。入試ですから結構難しい問題が出題されますが,是非チャレンジして欲しいと思います。
 試験は適性検査という各教科の総合的学力を測るペーパーテストと文章の読解力や表現力を測るペーパーテストを1時間ずつ。そして集団面接を行います。裏面(紙媒体のみ)に昨年度の適性検査の一部を掲載しましたので解いてみて下さい。県立中学校が求める学力が理解できます。なお,掲載したのは検査Ⅰの6分の1に当たるので10分程度で解く分量になっています。入試問題なので,6~7割程度正解すると合格できるのではないかと思います。

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にっこり 校長室だより「自立の丘」№14 令和5年9月7日発行

◆ 人間の体は“水”でできている
 今年ほど熱中症を心配した年はなかったかと思いますが,同時に飲料水の大切さにも気付かされました。熱中症の恐ろしさの一つは脱水症状ですが,世界には熱中症以外による脱水症状で命を失う子どもがたくさんいることにも思いを到らせたいと考えました。そこで,全校集会で以下のような話をしました。

魔法の水 ORS(Oral Rehydration Solution)とは何?

◆これは魔法の水と呼ばれているORSという飲み物ですが,飲んでみたいと思う人はいますか?(ここで校長手作りのORS<経口補水液>を飲んでもらいました。)感想を聞いてみましょう。おやおや,美味しくないと言っていますね。でも,このORSを必要とする人がいるのですが,どんな人だと思いますか。実は,開発途上国の子ども達に必要なのです。開発途上国とは,人々が生活するための「インフラ」と呼ばれる,道路・鉄道・水道・電気・ガス・学校などがきちんと整っていない国々のことで,地球上ではアフリカやアジアに多くあります。

◆それでは,どうしてアフリカやアジアの子ども達はORSを必要としているのでしょうね。実は,このORSを飲むと体の外に出ていってしまった水分を補うことが出来て,体力を回復させることが出来るからなのです。日本では,もっと美味しくしたORSを熱中症から快復する時に飲んでいます。それは,スポーツドリンクやOS-1等です。

◆現在,世界中で毎年,およそ660万人の5歳より小さい子ども達が病気や戦争,食べ物が足りないことで亡くなっています。毎日,1万8千人の小さい子どもが亡くなっていることになります。1万8千人というと三春町の総人口(約1万7千人)と同じくらいになります。こうしていても,世界のどこかで,1秒間に5人もの小さい子ども達が亡くなっているのです。一番多くの子ども達が亡くなっているのが,アフリカやアジアの開発途上国なのです。

◆アフリカやアジアの子ども達が病気で亡くなっていく一番の原因は何だと思いますか。それは何とお腹を壊す「下痢」なのです。下痢で毎年およそ60万人ほどの子ども達が亡くなっているのです。わずか10日間で三春町の総人口と同じくらいの子ども達が下痢が原因で亡くなってしまうんです。下痢で体の外に水分が出ていってしまって,脱水症状というのになって亡くなってしまうんです。

◆ここで,脱水症状から命を守ってくれるのが,さっきのORSです。私が特別に作ってきた飲み物だったのです。この命を救う魔法の水のようなORS1リットルは日本で作るといくら位だと思いますか。わずか10円です。水道の水に砂糖と食塩を入れて作りました。なぜ,こんなに安くて簡単に作れるORSがあるのに1年に60万人もの子ども達が下痢で亡くなっているのでしょうか。開発途上国には,飲んで良い安全な水がとても少ないのです。日本では水道の蛇口から,きれいな水がいつも出てきます。しかし,開発途上国では川や池の水,あまりきれいではない井戸の水を利用しています。その水の中には下痢を起こしやすい,ばい菌が多く生きています。また,ばい菌が多いので,簡単にはORSを作ることが出来ないのです。

◆日本に住んでいる私たちに出来る事がありそうな気がしますね。ユニセフという世界の国々が力を合わせて創っている集まりが,開発途上国の水道やきれいな井戸を作ること,ORSを送ってあげることなどをしています。機会があれば,ユニセフへ寄附することも,私たちに出来る事の一つかも知れませんね。大人になったらたくさんの寄附を考えて下さい。その他にも,普段の生活で水や食べ物を無駄にしないこととか,ニュースや新聞で世界のことに関心を持つとか,みんなが出来ることは色々ありそうですね。

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