2024年9月の記事一覧
校長室だより「自立の丘」№41 令和6年9月12日発行
◆ 読書のススメ ~読書は頭と心の栄養~
本を読むと,とても素敵な効果がもたらされます。読書に適した秋を迎えるので,全校集会で次のように話をしました。
私の友達のY君の話をします。Y君は山あいの小さな町に生まれました。小学校も1学年1クラスの小さな学校でした。その学校の図書室も沢石小学校と同じ位の広さです。沢石小の図書室には,物語が約2,000冊位ありますが,当時の図書室には物語が多かったので,Y君の学校の図書室には3,000冊位は有ったことでしょう。 Y君が3年生になった4月,お母さんから「たくさん本を読むと立派な大人になれるよ」と言われていたことを思い出し,自分だけのこんなめあてを立てたそうです。「卒業までに図書室の物語を全部読もう」と。そして,図書室で放課後に本を読んだり,借りていって家で読んだりしてとうとう卒業までの4年間に全部読んでしまったそうです。4年間で3,000冊,1年間では750冊読んだことになりますから,毎日2冊位ずつ読み続けたことになりますね。私は驚きました。すごいなあと感心しました。 Y君は,その後,郡山市の一番有名で成績が良くないと入れない高等学校に進み,大学を卒業して先生になりました。今は,ある学校の校長先生になっています。そのY校長先生は言っていました。「本をたくさん読むようになってから勉強も分かるようになったんだよ」と。確かにY先生はとても物知りで話をしていると,とてもためになる話が多いです。でもそれよりも私が感じるのは,Y先生の優しさや思いやりのある人柄です。それに惹かれて多くの友達や仲間がいます。私もY先生が大好きで,いつも会って話したくなります。本には登場人物の心の中の事も出てきますから,きっと本を読むことで,知らず知らずに優しさや思いやりも学んだんじゃないのかなと思います。つまり,本を読むことは勉強が分かることにも,思いやりのある人になることにも,つながっていくんだと思います。 読書は「勉強が分かりやすく」もなる,「人にやさしくできるようになって友達が増える」という,頭と心の栄養みたいなものなのです。みんなも学校での読みかけの本「マイブック」を常に近くに置き,月曜日と金曜日には,学校で朝読み,家では本をたくさん借りて夕読みをしましょう。1・2年生が音読をすることも夕読みの1つです。教科書以外を音読しても良いのですよ。学校が休みの日は昼間に本を読む昼読みをしましょう。ゲームをするのは時間がもったいないです。大学の研究によると,テレビやゲームは,みんなの頭や心の栄養を吸い取ってしまうそうです。だから,せっかく本を読んでも,テレビやゲームをすると頭や心が空っぽになってしまいます。テレビやゲームをすることをやめて,本を読むことで頭と心を成長させ,みんなが立派で魅力的な大人に成長して欲しいと願っています。 |